<プレスリリース>双子のライオン堂書店は、批評家・藤田直哉編著の文芸誌『ららほら2 震災後文学を語る』を2022年1月11日に刊行いたします。

東京赤坂にある小さな書店「双子のライオン堂」は、『地域アート』(堀之内出版)、『シン・エヴァンゲリオン論』(河出書房新社)などの著書がある批評家・藤田直哉編著の文芸誌『ららほら2 震災後文学を語る』を2022年1月11日に刊行いたします。

『ららほら』は、2019年4月に創刊された震災文芸誌です。

「東日本大震災を経験した人たちの言葉を集めた文芸誌を作らなければならない」という編著者藤田直哉の思いから始まった企画でした。

『ららほら』創刊号は、2017年にクラウドファンディングを呼びかけ、多くの支援が集まりました。その後、取材・執筆・編集と行い2019年4月に刊行されました。

『ららほら』の刊行をきっかけに、2019年夏から双子のライオン堂で「震災文学」とはなんであるかを考える批評家・評論家・研究者・編集者・記者たちとの対話が始まりました。

「第一回 震災後文学を日本文学に位置づける」

「第二回 東日本大震災と、芸能の力」

「第三回 震災後文学とアナーキズムと反出生主義」

「第四回 なぜ二〇一〇年代の日本文学はディストピアが主流になったのか」

「第五回 文学の自由と倫理ーー『美しい顔』をめぐって」

「第六回 震災後文学と東北文学ーー木村友祐作品をめぐって」

毎回、イベントは勉強会や研究会とは違うオープンでフラットな雰囲気で行われました。議論は登壇した批評家・評論家はもちろん、一般参加した人々も交えた形で進みました。

『ららほら2』では、上記の2019年に行われた対話イベントの様子を書き起こし、加筆修正して、掲載します。登壇者の発言はもちろん、参加者の声もたくさん収録しております。

2010年代の日本文学について、文芸評論家たちが忌憚なく縦横無尽に語り尽くし、論点を総ざらいした一冊でもあります。

『ららほら』から「震災文学」そして「震災」について考えるきっかけになれば幸いです。

■概要

目次

はじめに

第一回 震災後文学を日本文学に位置づける

仲俣暁生×藤田直哉(参加者:円堂都司昭/坂田邦子/長瀬海/藤井義允/竹田信弥)

第二回 東日本大震災と、芸能の力

矢野利裕×藤田直哉(参加者:杉田俊介/円堂都司昭/荒木優太/仲俣暁生/坂田邦子/片上平二郎/藤井義允/今藤晃裕)

第三回 震災後文学とアナーキズムと反出生主義

荒木優太×藤田直哉(参加者:宮本道人/仲俣暁生/檀原照和/長瀬海/西崎航輝(ソーシャルディア)/藤井義允/竹本竜都)

第四回 なぜ二〇一〇年代の日本文学はディストピアが主流になったのか

円堂都司昭×藤田直哉(参加者:仲俣暁生/片上平二郎/西崎航輝(ソーシャルディア))

第五回 文学の自由と倫理ーー『美しい顔』をめぐって

長瀬海×藤田直哉(参加者:円堂都司昭/パヴォーネ・キャーラ/高田雅子/竹田信弥)

第六回 震災後文学と東北文学ーー木村友祐作品をめぐって

杉田俊介×藤田直哉(参加者:吉田威之/スズキロク/竹田信弥)

震災文学リスト

おわりに

・基本情報

編著者:藤田直哉

装丁:中村圭佑

発行:双子のライオン堂

ページ:208

価格:1500+税

ISBN:978-4910144061

■編著者プロフィール

藤田直哉(ふじた・なおや)

1983年札幌生まれ。批評家。日本映画大学准教授。 東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻修了。博士( 学術)。著書に『虚構内存在 筒井康隆と<新しい≪生≫の次元>』『シン・ゴジラ論』( 作品社)『新世紀ゾンビ論』(筑摩書房)、『娯楽としての炎上 ポストトゥルース時代のミステリ』(南雲堂)、『シン・エヴァンゲリオン論』(河出書房新社)、『攻殻機動隊論』(作品社)。編著に『 地域アート 美学/制度/日本』(堀之内出版)『3・11の未来 日本・SF・創造力』(作品社)『東日本大震災後文学論』( 南雲堂)などがある。

■今後の展開

・刊行イベントなど

・ブックフェアなど開催をご希望の場合は、お気軽にご相談くださいませ。

■運営元:会社概要

屋号   : 双子のライオン堂

代表者  : 竹田信弥

所在地  : 〒107-0052 東京都港区赤坂6-5-21

事業内容 : 書籍販売および編集製作

URL   :http://liondo.jp